江ノ島水族館前（えのすい前）サーフポイント紹介

江ノ島水族館前（えのすい前）ガイド

江ノ島水族館前（えのすい前）は、神奈川県藤沢市片瀬海岸に位置するビーチブレイクのサーフポイントです。

片瀬西浜の西端、新江ノ島水族館（えのすい）の目の前に広がるエリアで、湘南を代表する観光スポットのすぐそばにあり、ロングボードやサーフスクールを中心にサーファーが訪れることの多いポイントです。

普段はスモールコンディションが多く、主に初心者〜中級者が安心してサーフィンしやすいエリアですが、南西寄りのうねりがしっかり入ると、コンディション次第では中級者以上向けのブレイクになることもあります。ルール・マナーを守り、自分のレベルに合ったコンディションを見極めてエントリーしましょう。

ポイントの基本情報

• エリア：神奈川県藤沢市片瀬海岸（藤沢エリア）
• ボトム：砂浜（ビーチブレイク）
• ポイントの向き：南西寄り
• 反応しやすいウネリ：西〜南寄りのうねりに反応しやすい（南東寄りは江ノ島の陰で入りにくい）
• オフショア：北〜北東寄りの風
• レベル目安：通常は初心者〜中級者向き、サイズアップ時は中級者以上向き
• 緯度経度（参考）：35.307728435847, 139.48050088301

波の特徴・レベル感

江ノ島水族館前（えのすい前）は、湘南のなかでも「普段は小さくメロー」なコンディションが多いエリアです。遠浅な地形でインサイド寄りのブレイクが中心になりやすく、サーフスクールやロングボード、ビギナーの練習に使われることが多いポイントです。

スモール〜ミドル（ヒザ〜ムネ）

• スネ〜ヒザ〜モモ程度のスモールコンディションが多く、比較的メローでトロめのブレイクになりやすい
• ロングボードやソフトボード、浮力多めのファンボードと相性が良く、テイクオフ〜プルアウトまでの基礎練習に向いている
• ピークが複数できることもあり、混雑を避ければ初心者でも練習しやすい場合がある
• ショートボードには物足りないサイズ・パワーの日も多いが、コシ〜ムネ前後まで上がればショートでも十分楽しめる日もある

サイズアップ（ハラ〜カタ前後）

• 南〜南西うねりがしっかり入ると、インサイド寄りで速めのブレイクやワイドなセクションが増えることがある
• 地形のついたバー付近では、サイズアップ時にカレント（離岸流）が強くなる場合がある
• 肩前後までサイズが上がるケースもあるが、その頃にはダンパー気味・クローズアウト気味になりやすいと言われる
• ビギナーや久しぶりのサーファーは、こうしたサイズの日は無理をせず、波情報をよく確認したうえで判断するのが安全

総じて「小波〜メローな日が中心で、ロング・ビギナー向き。ただし強いうねりが入ると表情が変わる」タイプのポイントと言えます。

ベストシーズン・狙い目のコンディション

シーズンの目安

• 春〜初夏：低気圧や前線通過後のうねりで、一時的に遊べるサイズになることがある
• 夏〜秋：南〜南西寄りのうねりが届きやすく、もっとも波を期待しやすいメインシーズン
• 冬：北〜北東寄りのオフショアが吹きやすく面は整いやすいが、うねりの入り方が不安定でフラット〜スモールの日も多い

コンディションを整えやすい要素

• うねり：西〜南寄りのうねりに反応しやすい。南西ベースのうねりでサイズアップしたいポイント
• 風向き：北〜北東のオフショア／サイドオフが理想。南西（オンショア）が強まるとフェイスが乱れやすい
• 潮回り：ミドルタイド前後が狙い目とされる。スモールコンディションの満潮付近では割れづらく、ショアブレイク気味になることが多い

「うねり：西〜南」「風：北〜北東」「潮位：中潮〜やや引き気味」といった組み合わせのときが、えのすい前で波をつかみやすいパターンです。

注意点・リスク要素

1. 混雑

• 観光地・駅からのアクセスが良く、サーフスクールも多いため、特に夏場や休日は混雑しやすい
• メインピークはスクール生・ロングボード・ショートボードが入り混じりやすく、波の取り合いになりがち
• 前乗り・スネーキング・ドロップインはトラブルの原因となるため厳禁。ビギナーは特に周囲の状況確認をこまめに行うことが大切

2. カレント（離岸流）

• サイズアップ時やうねりの向きによって、バーの切れ目や岸と平行な流れから沖へ向かうカレントが発生することがある
• 沖に向かう流れを感じたら、正面に向かって無理に戻ろうとせず、岸と平行方向に移動してから浜へ戻るのが基本
• 流れに自信がない場合は、ローカルサーファーやスクールインストラクターの動き・アドバイスを参考にする

3. 海水浴シーズンの規制

• 夏季（例年7〜9月）は片瀬西浜として大規模な海水浴場エリアが設置される
• 遊泳区域ではサーフィン禁止、または時間帯による規制が行われることが多い
• 現地の看板、藤沢市の案内、サーフショップの情報などで最新のルールを事前に確認することをおすすめします

4. ビギナーのポジション取り

• スクールエリアや混雑ピークに紛れ込むと、ビギナーにはポジショニングが難しく、危険も増える
• 初心者はインストラクターのいるスクールを利用するか、混雑を避けた時間帯・エリアで練習するのが安全
• 初めて入る場合は、まずビーチから様子をよく観察し、どこでどんな波が割れているかを確認してからエントリーすると安心

アクセス・駐車場・周辺環境

• 住所目安：神奈川県藤沢市片瀬海岸2〜3丁目 新江ノ島水族館前
• 車：国道134号線沿いに位置し、「片瀬江ノ島駅」付近の信号や「江の島入口」周辺からアクセスしやすい
• 電車：小田急江ノ島線「片瀬江ノ島駅」から徒歩数分、江ノ電「江ノ島駅」、湘南モノレール「湘南江の島駅」からも徒歩圏内
• 駐車場：水族館周辺に大規模な有料駐車場が複数あり、ただし夏季や波のある週末は早い時間から満車になりやすい
• 設備：周辺には公共トイレあり／シャワーは限定的。飲食店・コンビニ・サーフショップも多数あり、ビーチ滞在に必要な環境は充実している

どんなサーファーにおすすめ？

• ビギナー：スモール〜コシ前後のメローな日は、テイクオフや横へ走る練習がしやすく、スクールも多いため最初の一歩に適したポイントのひとつ。ただし混雑とカレントには十分注意が必要
• ロング・ファンボード：小波でも滑りやすく、マッシーなブレイクでロングライドを狙いやすい日が多い。えのすい前と相性の良いボードタイプ
• 中級者：普段は「小波をうまく乗り継ぐ練習」、台風や南西うねりでサイズが上がった日は「混雑や流れを踏まえた実戦的なライディング練習」の場として活用できる

「湘南らしいロケーションを楽しみながら、ときには観光も兼ねてのんびりサーフィンしたい」というサーファーにとって、江ノ島水族館前（えのすい前）はチェックしておきたいポイントの一つです。